2010年02月09日

<大阪パチンコ店放火>「絞首刑は残虐で違憲」弁護側主張へ(毎日新聞)

 09年7月、大阪市此花区のパチンコ店に放火し、5人を殺害、10人に重軽傷を負わせたとして、殺人罪などで起訴された高見素直(すなお)被告(42)の裁判員裁判で、死刑求刑が予想されるとして、弁護人が「絞首刑は残虐で違憲」と主張する方針であることが分かった。海外事例などから残虐性を客観的に立証する異例の弁護といい、「裁判員が審理する以上、死刑の執行方法をよく把握してもらった上で議論すべきだ」としている。

【事件を当時の写真で振り返る】大阪のパチンコ店に放火 4人死亡19人負傷

 凶悪事件では、死刑が確定したオウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚の裁判など、死刑の違憲性を主張する弁護はあった。しかし、死刑廃止をうたう国際人権規約に反することなどが理由で、具体的立証まではなかったとされる。

 高見被告の弁護人は、絞首刑の残虐性立証のため、海外事例などを多数調査。1942年の絞首刑に立ち会った米国の刑務所長の著書や、イラクのフセイン元大統領の異父弟の絞首刑(07年)ビデオなどで頭部が切断されるなどの実例があったという。またオーストリアでは、絞首刑や首つり自殺で十分な力がかかれば切断されるとする医学博士の研究もあった。これらの点から、弁護人は「絞首刑は残虐な執行方法だ」と主張し、死刑制度を争点の一つに挙げる方針だ。

 最高裁判例(1948年)は死刑を合憲としながら、「執行方法が時代と環境において人道上の見地から一般に残虐だと認められる場合は憲法違反」としている。

 弁護人は「死刑に関する情報を国が開示しないことも問題。情報を開示して初めて裁判員も死刑を選択肢の一つにできる」と話し、裁判員制度を契機に踏み込んだ死刑論議の必要性を指摘する。

 高見被告は起訴前の精神鑑定で統合失調症と診断されたが、大阪地検は刑事責任能力に問題ないと判断。地検によると、起訴内容を認めている。【牧野宏美】

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強姦致傷罪で男に懲役6年=神戸地裁支部の裁判員裁判(時事通信)

 知人女性に性的暴行を加えたとして、強姦致傷などの罪に問われた兵庫県加古川市の無職、高原雅弥被告(32)に対する裁判員裁判の判決で、神戸地裁姫路支部(五十嵐常之裁判長)は5日、懲役6年(求刑懲役7年)を言い渡した。
 被告側は合意があったなどとして、強姦致傷罪ではなく傷害罪の適用を主張したが、判決は「怖くて抵抗できなかったという被害者の供述は自然で信用できる」として退けた。
 判決後の会見で、性犯罪を審理する裁判員の男女構成について、裁判員からは「事件ごとに考慮するのは難しい。今回は十分審理できた」「あまり偏らない方がいい」などの意見が出た。
 判決によると、高原被告は昨年7月、同県高砂市内で知人女性をナイフで脅して暴行し、約1カ月のけがを負わせた。 

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